なぜ貸借対照表は難しいのか?

多くの方から「決算書が読めるようになりたい」という相談を受けます。
詳しく話を伺ってみると、どうやら損益計算書は何となくわかるものの、貸借対照表はどうにも理解できないということのようです。
つまり「決算書が読めるようになりたい」ということは「貸借対照表が読めるようになりたい」ということとイコールのようです。
なぜ損益計算書は理解できても貸借対照表は理解できないのでしょうか。
それほど貸借対照表は難しいものなのでしょうか。
 
 
この相談を受けたとき、わたしはいつも次のように質問しています。
「なぜ貸借対照表が読めるようになりたいのですか?」
この質問に即答できる方は、すぐに貸借対照表が読めるようになります。
これはなぜなのでしょう。
 
 
逆に考えてみましょう。
なぜ多くの人は損益計算書は読めるのでしょうか。
これは、問題意識を持って損益計算書を見ているからなのです。
「今いくらの売り上げなのか」、「どのぐらい儲かっているのか」・・・
このようにはじめに問題意識を持っているので、損益計算書のその部分を見ているだけなのです。
そう思って振り返ってみると、売上高と売上総利益、そして当期純利益ぐらいしか見ていなかったことに気づくでしょう。
 
 
貸借対照表も同じなのです。
ここから何が知りたいのか、それさえ明確になれば貸借対照表はそれほど難しくはありません。
全部を見ようとするからわからなくなっているだけです。
おそらく3時間程度のセミナーを受講しさえすれば、すぐに読めるようになるでしょう。
一度自分でやってみるとコツはすぐに飲み込めます。
 
 
文章ですべてを説明するのは難しいのですが、次回以降で簡単な貸借対照表の読み方を紹介してみましょう。