会計実学とは

会計実学という学問は存在しません。

現在の日本における会計学は財務会計を指します。この財務会計は西洋の大航海時代に端を発するといわれており、債権者保護を目的として進化してきました。つまり財務諸表を見ることで、企業外部の人間(主として投資家)がその企業の現状を判断できることを目的として作られてきたものです。

ここから財務会計では経営に必要な情報を得ることが出来ないということがわかります。
企業経営において最も重要な、資金繰りを中心とした資金管理の方法は、財務会計では学ぶことが出来ません。また財務会計を中心として発達してきた経営分析と呼ばれる手法も、実は企業経営にはほとんど使えないのです。

いま日本では、起業して10年以内に倒産する企業の確率が9割を超えていると言われています。
倒産の直接の原因は、言うまでもなく資金繰りのショートにあります。
そして間接的な原因には、経営に必要な会計学を学べる機会がないことがあげられます。
私は会計業界における25年間にわたる研究成果を「企業経営に特化した会計学〜会計実学」と名付け、立命館大学経営学部において講義しています。
一人でも多くの人が会計実学を身につけることで日本から倒産をなくしたい、と願っています。